つまり静電気とは、人が歩くなど動く時だけでなく衣服を脱ぐときなど、イスから立ち上がるなどでも発生しているのです。
空気中の湿度が高いと発生しにくく、反対にゆふのように乾燥した状態、湿度が低い状態では発生しやすいのが特徴です。
静電気は、湿度が低いほど発生しやすいと述べましたが、概ね35%以下の湿度で発生しやすく、65%以上の湿度では発生しにくいといわれています。
湿度が上がると発生した静電気が自然放電され易くなるためです。 しかし、乾燥時に湿度を上げ過ぎると不快感や結露などしやすくなるので室内の湿度は50%から60%が好ましいといえるでしょう。
静電気防止を衣服から考えた場合、帯電しやすい合成繊維の衣類よりも綿や絹、麻やウールなど天然素材の衣服がおすすめです。
冬暖かく、軽くて人気のフリースも合成繊維で出来ていますので防止の衣服としては不向きです。
洗濯後の柔軟剤の使用や帯電防止スプレーを利用するのもお勧めです。
衣服としては導電性繊維の使用もおすすめです。 電気の流れやすいカーボンや金属などの物質を混入して作られた特殊な糸で、電気を通す糸と考えて良いでしょう。
今では、裁縫用具店でも手に入るのでこの糸をスカートやコートなどに縫い付けておくだけで静電気防止の衣服が出来上がります。
車の静電気対策に悩む人は多いと思います。車のシートと背中の衣服は常に接触し走行中の振動で擦れたり(摩擦帯電)、離れたり(剥離帯電)を繰り返す上に、冬は車内暖房で湿度は下がり乾燥するという悪条件が重なります。
静電気除去キーホルダーなど対策グッズも多く販売されていますが、簡単な方法で車の静電気除去ができるのです。
乗車するときにビリッと来る車の静電気対策は、手を直接ボディに付けずに鍵をもって鍵をボディに当てればそこから逃げるので不快感を防止できます。
降車時にドアを閉めようとしてビリッとくる車の静電気対策には、ボディのどこかを触りながら降りる、地面に足をつければそこから逃げるので不快感を防止できます。
ドアノブといえば、誰もが経験があると思います。何気なくドアを開けようとドアノブに触れたとたんにビリッと来るアノ感覚はいやなものですね。
ドアノブの静電気除去の方法は、車のと同様にドアノブに直接触れないで、通電する金属をもって、ドアノブに金属から触れれば不快感を防止できます。
通電性のあるものならば何でも良く、鍵でも金属のスプーンでも大丈夫です。 ホテルなど空調のせいで、乾燥が進んでいると火花が見えるくらいの静電気が起きることがあります。
そのような場合の静電気除去はドアノブに限らず有効な方法です。
静電気除去は髪の毛の傷みにも有効です。 髪の毛は帯電しやすく、乾燥したときなど髪の毛が広がることを経験したことがあるでしょう。
ナイロンブラシで髪の毛をブラッシングするとパチパチ音がして静電気が発生することがあります。 このとき、髪の毛のキューティクルが剥がれていることをご存知でしょうか?
乾燥している髪の毛にブラシをかけると時には2万ボルトもの静電気が発生しているといわれています。 髪の毛が広がりスタイリングが決まらないだけでなく、髪の毛を傷める原因になるのです。
キューティクルが剥がれると髪の中身であるアミノ酸や水分が流れ出てしまいパサツキや枝毛、切れ毛の原因になります。
更に帯電した髪の毛は空気中のホコリを吸い寄せてしまうのです。 静電気を防止して、髪の毛をブラッシングするにはブラシをかける前に髪の毛を少し湿らす事も有効です。
ただし、濡れた髪の毛は傷みやすいので湿り気はほどほどにすることが必要です。
髪の毛の静電気防止対策として幾つかをあげておきます。
蒸しタオルやスプレーなどで髪の毛を軽く湿らせる。
髪の毛は根元からではなく毛先から優しくとかしていく。
カラーリングは程々にして、明るすぎないものにする。
レイヤーやそぎを入れすぎない。
使用するクシやブラシの素材はプラスチックよりもつげや豚毛・猪毛や木など自然素材のものを使用する。
ブラッシング時に、加湿器などで部屋の湿度を上げておく。
ストッキングを履かずに素足でのブラッシングは、足から放電しやすいので、髪の毛の静電気防止や帯電防止に効果があります。